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2009-09-28

【アニメ・政治・社会】大正野球娘。(お嬢様たちのその後は?)

なぜタイトルがいつもと違うのかというと、アニメ作品とあまり関係ない話を書こうとしているからです(笑)

今回は先週地上波で最終回を迎えたこちらの作品。

大正野球娘。 TBS
"TAISHO Baseball Girls.", TBS
Photo 宗谷雪(CV:能登麻美子さん
SOUYA Yuki (CV: NOTO Mamiko)

この作品の舞台は大正の末年、1925年の東京でした。わりと人気のある作品なのか、うちのブログにも検索がよくかかる方でしたね。その検索なんですが、この作品の登場人物たちがその後どうなったかについて調べようとしていたものがいくつかあって、自分もちょっと気になっていたんです。

原作の小説を読んでいないのでこの後の展開がどうなったのか知りませんが、お話の流れが史実どおりに進んだ場合、この作品の登場人物たちは戦争に巻き込まれるはずです。20年後の昭和20年(1945年)、主人公の鈴川小梅やその仲間たちは30代前半の奥様方になっているわけですが、その頃の東京は廃墟です。彼女たちはどうなってしまうのか? おいらのまみちゃん・・・じゃなくて(笑)、上の画像の宗谷雪さんはいったいどうなってしまうんでしょうか。

もちろんファンタジーの世界の話なのでどんな風にも解釈できます。そういう想像自体あまり意味のないことなのかもしれませんが、それもこういったアニメーション作品の楽しみ方の一つだろうと思うので、あえて考えてみることにします。(実は今年の大学のスクーリングでそういう楽しみ方もあるということを知りました)

さて、彼女たちの多くはアメリカ軍の空爆で亡くなったと思われがちですが、実はそうとも限りません。結婚して嫁いだ先の状況にもよるでしょうが、彼女らは基本的に「お嬢様」なんです。東洋英和にしろ府立三高女にしろ、その卒業生は社会的地位の高い男性と結婚する可能性が高いですね。そうすると、東京でも山の手に住むことになります。山の手の方は下町に比べて空襲被害が少なかったようです。それに、空爆が本格的に激しかった時期には別荘地に疎開したかもしれません。いつの時代もそうですが、

基本的に金持ちは死なないんです。

この作品のキャラクターの中で、アメリカ軍の空爆によって亡くなる可能性が最も高いのは麻布に実家がある主人公の鈴川小梅ちゃんです。しかし、彼女にしても下町に住んでいるわけではないので生き残る可能性はまだ高い方だといえます。アメリカ軍は日米戦争の頃から精密爆撃の技術を持っていました。戦後に東京を占領したときのことを考えて、利用価値の高い建造物をなるべく破壊しないように爆撃を行うことが可能だったんです。麻布区には戦前にアメリカが大使館として使用していた建物がありましたが、昭和20年3月10日の東京大空襲の際にも無傷で残りました。また、麻布区には各国大使館など利用価値が比較的高そうな建造物が多かったので、他の区に比べると空襲被害が少なかったのではないかと思われます。そういう街に住んでいる鈴川小梅は助かる確率が高いんです。

しかし、小梅の許婚の紀谷三郎は残念ながら戦争で亡くなる可能性が高いですね。この作品の舞台から12年後の昭和12年(1937年)に中国大陸で日華事変が起こりますが、その時点で三郎さんは32歳。兵士としてはやや適齢を過ぎていますが、徴兵される可能性が高いです。

では、他のお嬢様方が結婚した相手の男性はどうか。ちょっと想像してみます。彼女たちと結婚できるくらいですから良家の出身で学歴が高いものと推測されます。もしかすると陸軍大学や海軍大学のエリートかもしれません。そういう人たちは軍務についたとしても士官クラスでしょう。それも、もしかすると後方で勤務する主計将校(簡単に言うと会計係のようなもの)かもしれないですね。そうだとすると戦地で亡くなる可能性は低くなります。いつの時代もそうだと思いますけど、

基本的に金持ちは死なないんです。

夏にNHKで戦争関連の特集があって、その中で南方戦線から帰還した人が語ってましたけど、将校っていうのは死亡率低いんですよ。まぁ、「司令塔」なんだから当たり前っちゃ当たり前なんだけど。

こうして考えてみると、この作品に登場するお嬢様方は、未亡人になることはあるかもしれないけれども、本人たちが空襲で亡くなるようなことはないのではないか。と、思われるんですね。

Photo_2 むしろお嬢様方を応援していたこの子供たちの方が死亡率が高いかもしれません。この子供たちの年齢設定がどのくらいかよくわかりませんが、仮に12歳とします。そうすると、6年後(1931年)の満州事変の頃に18歳、12年後(1937年)の日華事変の頃で24歳。16年後(1941年)の日米開戦の時点で28歳です。戦争ど真ん中世代なので、この中の何人か、あるいはほとんど全員が中国大陸や南方の島々で戦死する可能性が高いんです。

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 なんか忙しさに目が回りそうで、それでいて眠気も取れず、いろいろ鬱積しております。  ので反動で、以下にどうでも良さそうな歴史ネタを見つけたので一つご紹介。  小生が唯一定期購読している雑誌は『月刊COMICリュウ』ですが、同誌でコミカライズ作品が連載中の『大正野球娘。』が、今夏アニメ化されてそれなりに話題になっておりました。当ブログでも何度か取り上げましたが、大正14(1925)年に女学生が野球をしようと奮闘する物語ですが、設定以外は漫画とアニメはほとんど違っておりました(笑)。原作は小生... [続きを読む]

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