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2008-04-09

【読書】歴史とはなにか

今年読んだ本13冊目。
とはいっても、今も憲法の参考図書を読んだり、日本政治史に関係する本を読んだりしているので、実際にはもっと読んでるんですけどね。

今日は、本の中身のお話じゃなくて、この本を読むことになった背景のお話です。

歴史とはなにか (文春新書)
岡田英弘著 文春新書 平成13年

E.H.カー(イギリスの歴史家)の著作ではありません。そっちはずっと前に読んだこともあるんですが、正直なところよく覚えてません。残念ながら。

タイトル違いのこの本は1年ぶりに読みました。去年、慶應義塾の通信制に願書を出す前に読んだ本の中の一冊だったんです。

今は慶應義塾の政治学科(法学部乙類)に在籍していますが、志望学科の選択肢は三つありました。ひとつは法学部乙類(政治学科)、二つ目は文学部Ⅲ類(文学)、そして三つ目が文学部Ⅱ類(歴史学)でした。政治学と国語国文学と歴史学とで、結局は政治学を選択しました。高校生の頃は文学や歴史が好きだったこともあって、そういうものをもう一度勉強してみようかなと思ったんですね。最後まで悩みました。

慶應義塾の通信制は出願の際に本を一冊読んで論評しなければならないという、一種の「入学試験」が課されます。形式的なものではなくて本気で選考の対象になりますから落ちる人も少なくありません。その選考試験の対策として読んだ本の一冊でした。自分の場合は第3志望まであったので、それぞれの学科に対応する本を一通り読みました。

最終的に志望を政治学科に変えたのは、純粋に歴史を学ぶだけではなくて、その先のことを考えてみたいと思ったからでした。史実を知った上で、その史実を新しい時代を作るために生かすということ。それはもう歴史学の範疇を超えていて、むしろ政治学の領域なんです。

最近よく思うことがあるんです。
一見正しそうに見える言説でも、それが必ずしも人を幸せにしないこともあるということについて。

人間を幸せにしない知識や学問なんて、存在する価値がないって。

しかし、ここで念を押しておかなければならないことがある。それは、「よい歴史」が、他人に歓迎されるとはかぎらない、ということだ。人にはそれぞれ個人の立場があり、利害関係がある。完全に公平な「よい歴史」ほど、そうした個人の立場と衝突しやすい。これが国家と国家の関係ともなると、「よい歴史」は、それがよければよいほど、どの国家にとってもつごうが悪いことになりがちだ。つまり、「よい歴史」ほど、だれにも喜ばれない。だれにでも憎まれるおそれがある。
『歴史とはなにか』 221頁‐222頁より引用。

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